【連載】新たな取組を振り返って④
2019年3月20日 05時00分全ての児童が主体的に参加し「分かる・できる」学びを目指した授業のユニバーサルデザイン化
今年度の研究主題は、「全ての児童が主体的に参加し、『分かる・できる』学びの実現」でした。大きな目標ですが、達成に向け組織で取り組みました。その手立てが、授業のユニバーサルデザイン化です。一斉指導の中に、視覚化・焦点化・共有化の工夫を取り入れました。6月の参観日の授業を振り返ります。
【視覚化】
◎6年生は、電子黒板を使って教材を提示した上で、同じ教材を拡大して黒板いっぱいに貼りました。どこから見てもよく分かりました。
◎5年生は、今年購入した50型のディスプレイを使って、三角形が合同になる移動方法(ずらす・ひっくり返す・回転する)をアニメーションで示しました。図形が動くと、児童が驚いていました。
◎1年生は、プロジェクターを使って、数の数え方を提示しました。5つの束ごとに数える方法がよく分かりました。
※50型ディスプレイは、年度末までに3~5年の各教室に設置することができました。来年度は、1、2年の教室に設置する予定です。
【焦点化】
◎焦点化とは、授業内容を明確に示すことです。1年生は、「は」「を」「へ」の使い方を理解させるために、まちがい探しをして、注意を集中させました。
◎2年生は、数の大小を大きな位から順に調べることに焦点を充て、理解を図りました。
◎4年生は、体の成長には個人差があることに焦点を充て、作業を通じて実感させました。
【共有化】
◎共有化とは、自分の考えを伝え合うことです。2年生は自分の考えを互いにクイズを出し合って伝えました。
◎3年生は、話のおもしろさを伝えあったり、グループで問題をつくって他のグループに出し合ったりしました。
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【成果と課題】
※全員参加の「分かる・できる」授業づくりを目指して、1年間、講演会に参加したり校内授業研究会を開催したりして、研修を進めて参りました。児童アンケートの結果は次のとおりでした。「国語の授業はよく分かりましたか。」(肯定率:1学期90%、2学期90%)、「算数の授業はよく分かりましたか。」(肯定率:1学期86%、2学期88%)でした。学力調査の結果は、全体的に、良好な状態でした。一定の成果が出たと言えますが、まだまだ伸びしろがあります。このスコアが来年度向上するよう、更に授業研究を進めて参ります。